犬の留守番は何時間まで?年齢別の目安と安心できる環境づくりを解説

      2026/10/05

留守番するチワワ

犬との暮らしで、避けられないのが留守番です。

仕事や買い物、冠婚葬祭など、どうしても愛犬だけを家に残して外出しなければいけないこともあります。

そんなとき、気になるのは留守番時間ではないでしょうか。

「留守番は何時間までなら大丈夫?」「犬に負担にならない?」など、考えてしまいますよね。

私も4匹の愛犬たちと暮らしているので、その気持ちはよくわかります。

実際、犬の長時間の留守番は、問題行動や体調不良につながることもあり、注意が必要です。

この記事では、犬の留守番時間の目安や、安心して過ごせる環境づくりについて解説します。

この記事でわかること
  • 年齢別に考える犬の留守番時間の目安
  • 留守番前に整えたい室内環境と事故対策
  • 困りごとの見方と長時間時の選択肢
なっきー

【執筆】なっきー(ペット専門家・ライター)

ペットケアライター。犬猫に関する資格を多数保有するほか、海外のペット関連講座も複数修了。犬猫に関する記事の執筆・監修、ペット用品の商品開発アドバイスなどに携わる。現在も複数の愛犬と暮らしている。

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目次

【結論】犬の留守番時間は子犬・成犬・シニア犬で目安が変わる

犬が留守番できる時間は、犬の年齢によって目安が変わるため、一概に「〇時間」ということはできません。

さらに、同じ年齢でも、性格や健康状態、留守番の慣れ方など個体差が大きく、無理なく留守番できる時間にも差があります。

また、これまで問題なく留守番できていた時間でも、何かのきっかけで留守番が難しくなることも珍しくありません。

実際、私の亡くなった高齢の愛犬は、入院をきっかけに留守番が苦手になり、それまでと同じように過ごせなくなりましたよ。

そのため、留守番時間は年齢をひとつの目安にしつつ、愛犬の様子もあわせて考えることが大切です。

犬は何時間まで留守番できる?年齢別の目安

犬が何時間まで留守番できるか、年齢別の目安は以下の通りです。

  • 子犬:2~3時間程度
  • 成犬:6~8時間程度
  • シニア犬:4時間程度

ただし、これらはあくまで健康な犬が留守番できる時間の目安であり、その時間までなら負担がないという意味ではありません。

実際に、犬の留守番時間を比較した研究では、留守番時間の長さによって帰宅時の犬の行動に違いが見られました。

また、犬の留守番時間を比較した研究では、0.5時間・2時間・4時間の条件で犬の行動が調べられており、4時間という条件は当時のスウェーデンの動物福祉法制における推奨上限を超えない時間として設定されています。

そのため、目安の範囲内でも、必要以上に長くひとりで過ごさせない意識を持つことが大切です。

(参考文献:The effect of time left alone at home on dog welfare|Applied Animal Behaviour Science)

①子犬の長時間留守番は避ける

子犬は成犬に比べて排泄の間隔が短く食事回数も多いため、2〜3時間程度を目安に長時間の留守番にならないようにしましょう。

ただし、月齢が低いほど排泄や食事の間隔が短くなるので、さらに短い時間での対応が必要になります。

特に子犬は食事の間隔が空きすぎると、低血糖を起こす恐れもあるので注意が必要です。

(参考文献:Hypoglycemia in Dogs: Signs, Symptoms, and Treatments|AMERICAN KENNEL CLUB)

②成犬でも半日以上の留守番は負担になりやすい

留守番に慣れている成犬であれば、6〜8時間程度ひとりでも問題なく過ごせるでしょう。

しかし、10時間や12時間など、半日近くに及ぶ留守番は、成犬であっても避けたほうが安心です。

長時間になればなるほど空腹やストレスを感じやすくなり、排泄を外でしかしない犬では我慢する時間も長くなるため、心身の負担が大きくなります。

③シニア犬は体調や排泄間隔に合わせて短めに考える

シニア犬の留守番は、4時間以内がひとつの目安です。

ただ、高齢になると、若い頃より体調が変化しやすいうえ、排泄の間隔が短くなる犬もいます。

また、持病や認知機能の低下などによって、留守番自体が難しくなることも珍しくありません。

実際、私の愛犬は45分の留守番が限界でした。シニア犬は愛犬の状態に合わせて短めに考えることが大切です。

犬を留守番させる前に整えたい環境

犬を安全に留守番させるためには、時間だけでなく、留守番中に過ごす環境にも配慮が必要です。

飼い主がそばにいない間は、普段ならすぐに気づける体調の変化やトラブルにも対応できません。

そのため、外出前には「いつもの部屋だから大丈夫」と考えず、犬がひとりで過ごすことを前提に環境を整えておくことが大切です。

特に、夏場や冬場など、室内環境が変化しやすい時期は注意が必要です。

留守番中に思わぬ事故や体調不良が起きないよう、犬を留守番させる前に整えたい環境について見ていきましょう。

①留守番前にトイレ・食事・水を確認する

留守番させる前には、犬が空腹や排泄を我慢することがないよう、外出時間に合わせて食事やトイレのタイミングを調整しておきましょう。

また、留守中に犬がいつでも水を飲めるよう、新鮮な水を十分に用意しておくことも大切です。

器を倒してしまうことも考え、複数か所に分けて置くなど、水が飲めなくならないようにしてください。

②室温や直射日光、音の刺激に注意する

夏場の留守番では、熱中症を起こす危険があるため、エアコンを使用して適切な温度・湿度を保つことが大切です。

また、犬の寝床やケージ、サークルなどに直射日光が当たり続けないよう、カーテンやブラインドで日差しを遮るといいでしょう。

さらに、外の音が刺激にならないよう、窓から離れた場所で過ごせるようにするなどの工夫も必要です。

③誤飲や感電につながるものを片づける

犬が口にすると危険なものは、片づけておきましょう。

人の薬やお菓子、乾電池など、誤飲しそうなものは引き出しなどに収納し、ゴミ箱もあさられないよう蓋付きのものにする、犬が届かない場所へ移動させるなどの対策をしましょう

また、電気コードをかじると感電する危険もあるため、カバーで覆ったり、家具の裏に通すなどして、犬が触れられない状態にしてください。

ケージ・サークル・フリーは犬の性格と安全性で選ぶ

留守番中の過ごし方は、ケージやサークルに入ってもらう方法と、フリー(室内を自由に過ごさせる方法)がありますが、どれが正解というわけではありません。

「留守番はケージに入れるもの」という考えが一般的になっていますが、閉じ込められることが苦手な犬では不安が強くなってしまうこともあります。

実際、私の愛犬は、ケージやサークルなど周りを囲まれているとパニックになり、暴れて柵に体をぶつけてしまっていました。

このように、犬の性格や普段の過ごし方でどの方法がいいかは異なるため、愛犬が落ち着いて過ごせるかを考えて選びましょう。

(参考文献:Behavior Problems of Dogs|Merck Veterinary Manual)

①落ち着ける犬はケージやサークルが安全な場合もある

普段からケージやサークルを使っている犬では、行動範囲を決めることで、誤飲や思わぬ事故を防ぎやすくなるでしょう。

ただし、ケージに長時間閉じ込めると自由に動くことができず、ストレスにつながることがあります。

もともとケージは、短時間犬が過ごすための場所です。留守番が長くなる場合は、より広いサークルを使うなど、無理なく動けるスペースを確保しましょう。

(参考文献:Dog crates|Blue Cross)

②フリー留守番は危険なものを取り除いてから行う

室内をフリーにして留守番させる場合は、犬が自由に動き回れるぶん、思わぬ事故につながるものがない状態にしておきましょう。

普段いたずらをしない犬でも、留守番中に同じように過ごすとは限りません。

キッチンやお風呂場、階段など、立ち入ってほしくない場所にはペットゲートや柵を設置し、安全に過ごせる範囲をあらかじめ決めておくのがおすすめです。

③留守番中の様子を見て環境を見直す

ペットカメラなどを活用して、愛犬がひとりになったあとに落ち着いて休めているか、いたずらしていないかなどを確認してみましょう。

留守番中の犬が落ち着いて過ごせているかは、帰宅したときの様子だけでは判断できません。

気になる行動が見られた場合は、留守番する場所が愛犬に合っているかを見直すきっかけになりますよ。

留守番中の困りごとはしつけ不足だけで決めつけない

普段はお利口さんに過ごしているのに、家を空けて戻ったら部屋中おもちゃの残骸やトイレシートがビリビリに破れてポリマーだらけ、なんてこともあったりしますよね。

留守番中にそんな困った行動が見られると、「しつけが足りないのでは?」と考えてしまうこともあるでしょう。

しかし、留守番中に起こる困りごとは、必ずしもしつけ不足とは限りません。

いつもと違う行動には、その犬なりの理由が隠れていることもあります。

ここからは、留守番中に見られやすい困りごとについて、それぞれ考えられる原因を見ていきましょう。

①吠え続ける、遠吠えする

留守番中に吠え続けたり遠吠えしたりする場合は、分離不安の可能性があります。

特に、外出する準備を始めたときや、出かけた直後から吠え続ける場合は注意が必要です。

ただし、外の物音やサイレンなどによって吠えたり遠吠えをすることもあるため、ペットカメラなどで吠えるタイミングや状況を確認してみましょう。

②家具や物を壊す、誤飲しそうなものをかじる

留守番中に家具や物を壊したり、誤飲しそうなものをかじったりするのは、分離不安のほか、ストレスや刺激不足でも見られる行動です。

特に、留守番中だけこうした行動が見られる場合は、ひとりで過ごすことが負担になっているのかもしれません。

日頃の運動量や遊びの時間が足りているかも含めて、生活全体を見直してみましょう。

③トイレを失敗する、下痢や嘔吐がある

留守番中にトイレを失敗したり、下痢や嘔吐が見られたりする場合も、分離不安や強いストレスが関係していることがあります。

ただし、トイレの失敗や消化器症状は、体調不良によって起こることもあり、すべてを留守番のせいと考えるのは危険です。

特に、それまで問題なく留守番できていた犬に突然こうした変化が見られた場合は、体調面にも目を向けましょう。

犬を留守番に少しずつ慣らす方法

犬にとって留守番は、最初から当たり前のようにできるものではありません。

特に、これまで常に誰かと一緒に過ごしていた犬では、急に長時間の留守番をさせることで不安やストレスが強まり、吠えや破壊などの行動につながることもあります。

そのため、留守番は犬が受け入れられるよう、徐々に慣らしていくことが大切です。

留守番を苦手なものにしないためにも、焦らずに愛犬のペースに合わせて行ってくださいね。

ここでは、犬を留守番に慣らす方法について見ていきましょう。

①短時間の外出から始める

犬を留守番に慣らすときは、最初から長時間ひとりにせず、数分程度の短い外出から始めましょう。

最初は15分、次は30分など、愛犬が落ち着いて過ごせていることを確認しながら、少しずつ時間を延ばしていきます。

不安そうな様子が見られた場合は、最後に落ち着いて過ごせた時間まで戻して、再び練習してください。

(参考文献:Preventing separation anxiety in puppies|Blue Cross)

②出かける前後に大げさな反応をしすぎない

外出前後は、犬を興奮させるほど大げさに声をかけたり、長時間構ったりするのは避けましょう。

ただし、「行ってくるね」など普段から行っている声かけまでやめる必要はありません。

犬によっては予測できる一定のルーティンが安心につながることもあるため、愛犬の性格や状態に合わせて接し方を考えることが大切です。

③留守番前に散歩や遊びで発散させる

留守番前に散歩や遊びの時間をつくり、適度に体を動かしておきましょう。

運動によってエネルギーを発散できると、留守番中に犬が落ち着いて過ごしやすくなります。

ただし、疲れさせることが目的ではありません。

必要な運動量は年齢や犬種、体調などによって異なるため、愛犬に合った無理のない散歩や遊びを取り入れることが大切です。

長時間留守番になるときに考えたい選択肢

仕事や外出の都合によっては、どうしても愛犬の留守番時間が長くなってしまうこともあるでしょう。

しかし、「仕方がないから」と長時間の留守番をさせるのではなく、愛犬の負担を減らすために別の方法を考えることも大切です。

特に、子犬やシニア犬、ひとりで過ごすことが苦手な犬では、時間だけでなく留守番のさせ方そのものに配慮が必要になります。

ここでは、長時間の留守番になるときに備えて、選択肢を知っておきましょう。

①家族や知人に様子を見てもらう

家族や知人に頼める場合は、愛犬を預かってもらったり、自宅に来てもらったりしましょう。

普段から愛犬と関わりがある人なら、犬も安心しやすいうえ、性格やいつもの過ごし方も理解してもらいやすいというメリットがあります。

いざというときにお願いできるよう、普段から愛犬と会う機会をつくり、慣れてもらっておくと安心です。

②ペットシッターや一時預かりを利用する

ペットシッターや一時預かりを利用する方法もあります。

ペットシッターは、自宅を訪問して食事や散歩、トイレの世話などをしてくれるサービスです。

一方、一時預かりは、ペットホテルや施設などで一定時間愛犬を預かってもらえます。

自宅で過ごすほうが落ち着けるか、環境が変わっても過ごせるかなど、愛犬の性格や状態に合わせて選びましょう。

③留守番が難しい場合は専門家に相談する

子犬やシニア犬、持病がある犬など、留守番が難しい場合は、かかりつけの動物病院に相談してみましょう。

動物病院によっては、一時預かりやペットホテルに対応していることがあります。

獣医師や動物看護師がいる環境で預かってもらえるため、健康面に不安がある犬では体調の変化にも対応してもらえるという安心感があります。

犬の留守番に関するよくある質問

Q1.犬を一日中留守番させてもいいですか?

犬を一日中留守番させることは、おすすめできません。健康な成犬でも6〜8時間程度が目安です。長時間ひとりで過ごすことが続くと、生活リズムが乱れたり、心身に負担がかかったりする可能性があります。さらに、留守番中に愛犬が体調を崩したり事故が起きたりしても、すぐに対応できない点にも注意が必要です。

Q2.犬の留守番はケージとフリーのどちらがいいですか?

どちらがいいかは、犬の性格や普段の過ごし方によって異なります。また、留守番時間の長さにもよるでしょう。長時間になるほど、同じ姿勢のまま過ごさずに済むよう、ある程度自由に動けるスペースを確保することが大切です。ケージかフリーかだけでなく、サークルや一室だけを使わせる方法も含めて、愛犬に合った環境を選びましょう。

Q3.留守番中に吠える犬はどうすればいいですか?

まずは、ペットカメラなどで留守番中のどのタイミングで吠えているのかを確認し、原因に合わせて対応しましょう。環境を整えても改善しない場合や、強い不安・体調不良が疑われる場合は獣医師に相談しましょう。ちなみに、私はペットカメラを持っていなかったとき、レコーダーや使用していないスマホをペットカメラ代わりにして、留守番中の様子を確認していました。

【まとめ】犬の留守番は年齢別の目安と留守中の様子で見直す

犬の留守番時間は、子犬・成犬・シニア犬それぞれで目安が異なります。

また、実際に留守番中どのように過ごしているかを確認し、愛犬に無理をさせていないか見直すことも大切です。

その際、留守番中に見られる行動も、ひとつの判断材料になるでしょう。

吠え続ける、物を壊す、トイレを失敗するといった行動がある場合は、留守番が負担になっている可能性もあります。

愛犬の様子をよく見ながら、留守番時間や過ごし方を選んであげてくださいね。

監修者コメント
監修者の写真

留守番というと、「できるだけさせないほうがいい」と考えるかもしれません。しかし、飼い主さんと離れて、犬がひとりで過ごすことが求められる場面もあります。たとえば入院や災害など、どうしても離れなければいけないこともあるでしょう。無理に長時間留守番させる必要はありませんが、普段から短い時間でもひとりで過ごす経験を積み、その子なりに落ち着いて待てるようにしておくことは、いざというときの備えになりますよ。

監修・うさパラ コンテンツ制作チーム

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