犬の多頭飼いは大変?複数の愛犬と暮らすペット専門家ライターの実体験も紹介

      2026/10/24

愛犬のために、もう1頭迎えたほうがいいのか考える飼い主さんは少なくありません。

多頭飼いをすれば、留守番も寂しくなくなるのではないかと思うこともあるでしょう。

SNSでは、犬同士で遊んだり寄り添って眠ったりする姿もたくさん投稿されており、多頭飼いは楽しそうに感じますよね。

とはいえ、愛犬の性格を考えるとほかの子と仲良くできるのか、ストレスになるのではないかと心配になることもあるのではないでしょうか。

私自身、過去にも現在も4頭の愛犬と暮らす飼い主なので、そうした気持ちはよくわかります。

犬の多頭飼いには1頭飼いとは違った楽しさがありますが、大変さもあるため、お迎えする前にしっかり考えることが大切です。

この記事では、2頭目を迎える前に確認しておきたいことや、犬の多頭飼いのコツを実体験も交えて解説します。

この記事でわかること
  • 犬の多頭飼いを始める前の確認点
  • 多頭飼いで増えやすい負担と実体験
  • 先住犬に配慮した迎え方と暮らし方
なっきー

【執筆】なっきー(ペット専門家・ライター)

ペットケアライター。犬猫に関する資格を多数保有するほか、海外のペット関連講座も複数修了。犬猫に関する記事の執筆・監修、ペット用品の商品開発アドバイスなどに携わる。現在も複数の愛犬と暮らしている。

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【結論】犬の多頭飼いは、迎える前の準備と相性確認が大切

結論から言うと、犬の多頭飼いは毎日の楽しみや喜びが増えますが、迎える前の準備と犬同士の相性の確認は欠かせません。

そうはいっても、犬同士を何度か会わせたからといって、本当の相性がわかるわけでもなく、一緒に暮らして初めて見えてくることもあります。

実際、私の愛犬たちは最初は強く警戒しあい、最悪といえる相性だったため、一時期はどうなるかと思っていましたが、時間が経つにつれて関係性も変わっていきました。

こうしたこともあると知っておけば、迎える前に心構えもできるでしょう。

犬の多頭飼いを始める前に確認したいこと

2頭目を迎えたいと思ったときは、気持ちが先に進みやすいものです。しかし、新しい犬を家族に迎えることは、その子の一生を引き受けることでもあります。

「愛犬の友達として」「かわいい子に出会った」といった気持ちだけで決めず、責任を持って最期までお世話できるかを考えることが大切です。

また、これから先、自分の生活が変わる可能性もゼロではないため、将来の変化も考えながら検討しましょう。

ここでは、多頭飼いを始める前に確認したいことを解説します。

①先住犬の性格と暮らしが安定しているかを見る

まず、先住犬が落ち着いて生活できているかを確認することが大切です。

体調が安定しているか、日常生活で強い不安や問題行動がないかといったことに加え、ほかの犬への反応も確認しておきましょう。

散歩中にほかの犬を怖がったり強く吠える、威嚇するといった様子がある場合は、新しい犬との生活がストレスになることがあります。

(参考文献:Dog Behavior and Training – Introducing a New Dog to Your Family Dog|VCA Animal Hospitals)

②時間・費用・住まいに余裕があるか確認する

今の生活に、もう1頭を迎えられる余力があるかを現実的に考えてみましょう。

多頭飼いをするということは、今いる愛犬のお世話だけでなく、もう1頭分の時間や支出も必要になるということです。

また、頭数が増えても犬たちが十分に動いたり遊んだりできるスペースがあるか、賃貸住宅や集合住宅では飼育頭数に制限がないかも確認してください。

③家族全員が世話に関われるか話し合う

家族全員が新しい犬を迎えることに納得し、日々のお世話に関われるかも話し合っておきましょう。

たとえ主に1人がお世話をする場合でも、犬が増えれば家族の生活や過ごし方に影響することも少なくありません。

急な外出や体調不良などで自分がお世話できないときには、家族に協力してもらわなければならないこともあります。

犬を多頭飼いするメリットと大変になりやすいこと

犬と暮らしていると、「犬のお世話には慣れているし、もう1頭増えても大丈夫」と思うこともあるのではないでしょうか。

私も初めて多頭飼いをしたとき、そこまで深く考えていませんでした。

しかし、2頭との生活が始まると、単純にお世話が1頭分増えるだけではないと実感しました。

多頭飼いをするなら、良い面だけでなく、どのような負担が増えるのかも知っておくことが大切です。

ここでは、犬を多頭飼いするメリットと大変になりやすいことを見ていきましょう。

①犬同士で遊び、刺激を受け合えることがある

多頭飼いのメリットは、犬同士で過ごすことで、1頭で過ごすのとは異なる刺激を得られることです。

追いかけっこやじゃれ合いなどの遊びは、犬同士の関係づくりにもつながります。ほかの犬の行動を見て学ぶ機会が増えることも、多頭飼いならではでしょう。

また、一緒に過ごす相手がいることで、留守番中にも落ち着きやすい犬もいます。

(参考文献:Why do dogs play? Function and welfare implications of play in the domestic dog|ScienceDirect)

②食費・医療費・トリミング代などの負担が増える

2頭目を迎えると、今いる愛犬にかかっている費用に加えて、もう1頭分の費用が必要です。

毎日のフード代はもちろん、ワクチンや予防薬、健康診断、急な病気やケガの治療費など、犬にかかる費用は増えます。

犬種によっては定期的なトリミング代もかかるため、1頭飼いのときより家計の負担は大きくなります。

③散歩・しつけ・留守番の管理が複雑になる

多頭飼いでは、犬ごとに年齢や体力、性格が違うため必要な対応が異なります。

散歩は年齢や歩くペースに合わせて分けたり、先住犬ができているしつけも、新しい犬には一から教える必要があります。

また、迎えたばかりの時期は同じ空間で留守番させることが難しいため、別々に過ごさせるなど、1頭飼いより管理が複雑になるでしょう。

4頭の愛犬と暮らすライターが語る、多頭飼いのリアル

犬の多頭飼いについて調べると、ネット上にはさまざまな情報が出てきますね。

どんな準備が必要か、何に注意したらいいかなど、情報を集めるほど、何から考えればよいのか迷うこともあるでしょう。

しかし、実際の暮らしは犬の性格や年齢、組み合わせによっても異なり、一般論通りにはいかないことも珍しくありません。

ここでは、私自身の経験をもとに、多頭飼いのリアルについてお話しするので、ぜひ参考にしてください。

薄茶色のチワックス4歳、白色のポメチワ4歳、黒色のチワックス2歳、茶色のカニヘンダックス2歳
左から、ピノ チワックス 4歳・ココ ポメチワ 3歳・ナナ チワックス 2歳・マル カニンヘンダックス 2歳

①2頭目を迎えたとき、先住犬の反応はどうでしたか?

先住犬が激しく威嚇し、攻撃しようとすることもあったため、しばらくは新しい子をクレートから出せないほど大変でした。

正直、「迎えないほうがよかったのでは?」と思ったほどです。

それでも数か月かけて少しずつ距離が縮まり、最終的にはお互いの存在を受け入れ、それぞれを尊重しながら過ごせる関係になりました。

②複数頭で暮らすようになって、何が一番変わりましたか?

多頭飼いが特別なことではなく、当たり前の暮らしになったことかもしれません。

最初にいた4頭は順番に旅立ち、最終的に一頭になりました。その時、残された子の落ち込みがひどく、ご飯も食べられなくなってしまったため、新しい子を迎えることになりました。

その子も旅立ちましたが、その後も事情のある子を迎えることが続き、気づけば現在も4頭と暮らしています。

③多頭飼いでやってよかった工夫はありますか?

工夫というわけではありませんが、ペット保険に加入していたことですね。

高齢になると病気にかかりやすくなりますが、ペット保険に加入していたことで医療費の負担を抑えられたほか、少しでも気になる変化があればためらわずに受診できました。

実際、4頭の通院が重なる時期もあったため、加入していてよかったと思っています。もちろん今の4頭も加入していますよ。

犬の多頭飼いを成功させるコツ

私の最初の多頭飼いのときのように、2頭目を迎えたら、あとは犬同士に任せれば自然とうまくいくとは限りません。

新しい犬を迎えることは、先住犬にとっても大きな変化です。

犬同士で上手に関係を築いてくれることもありますが、飼い主のサポートが必要になることもあります。

また、一緒に暮らしていくうえで、それぞれの犬に配慮してあげることも欠かせません。

ここでは、犬の多頭飼いを成功させるコツを見ていきましょう。

①先住犬を優先しながら新しい犬との関係を作る

新しい犬がくると、ついそちらに意識が向きがちですが、先住犬とのこれまでの生活はできるだけ維持しましょう。

散歩や遊びなど、それまで続けてきた習慣を大きく変えず、先住犬と1対1で過ごす時間も確保することが大切です。

そのうえで、新しい犬にも向き合う時間をつくり、どちらか一方に関わりが偏らないようにしてください。

②初対面から同居まで段階的に慣らす

最初から長時間一緒に過ごさせず、犬たちの反応を見ながら少しずつ慣らしていきましょう。

初対面ではリードをつけて距離を保ち、匂いを嗅ぎ合うなど自然なやり取りを見守ってください。

緊張や威嚇が見られたらいったん離し、落ち着いたら再度対面させます。

問題なければ、一緒に散歩するなど共に行動する時間を増やしていきましょう。

(参考文献:Getting a Second Dog|VCA Animal Hospitals)

③ベッド・トイレ・食事場所は個別に用意する

食事やベッドの場所は、それぞれの犬が落ち着いて使えるように用意しましょう。

食事を別々の器と場所にすると、取り合いを防ぎやすく、誰がどのくらいの量を食べたかを把握できます。

また、トイレは必ず1頭1つである必要はありませんが、頭数や排泄習慣に合わせて使いやすい数と場所を用意してあげることが大切です。

(参考文献:Feeding Multiple Pets|VCA Animal Hospitals)

「犬の多頭飼い」に関するよくある質問

Q1.2頭目を迎える前に何を確認すればいいですか?

新しく迎える犬の年齢や体格、活動量など、事前にわかる情報を確認しましょう。先住犬と大きく差がある場合は、一緒に遊んだりする際に負担になることがあります。また、健康状態やワクチン歴、現在食べているフードなど、迎えた直後のお世話に必要な情報も確認しておくと安心です。保護犬の場合は持病や投薬の有無も聞いておきましょう。

Q2.先住犬がシニアでも2頭目を迎えられますか?

先住犬がシニアでも、2頭目を迎えることは可能です。新しい犬の存在がよい刺激になることもあります。ただし、体調によっては負担になることもあるため、かかりつけの獣医師に相談することをおすすめします。実際、私も獣医師に相談して16歳の愛犬のために5か月の子犬を迎えましたが、よい刺激となりお迎えしてよかったと感じています。

Q3.犬同士の相性が悪いときはどうすればいいですか?

無理に一緒に過ごさせず、いったん距離を取って様子を見ましょう。食事やおもちゃ、寝床などをきっかけにトラブルになることもあるため、それぞれ別に管理することも大切です。犬同士の様子を見ながら距離を調整し、激しいケンカを繰り返す、ケガにつながるなどの場合は、獣医師や行動の専門家に相談してください。

【まとめ】犬の多頭飼いは憧れだけでなく、先住犬と暮らし全体を見て判断しよう

多頭飼いには、犬同士のやり取りを見られたり、それぞれ違う個性に触れられたりと、1頭飼いとはまた違った楽しさがあります。

私自身も長く多頭飼いを続けていますが、1頭1頭性格も好みも違ってとてもおもしろいです。

とはいえ、多頭飼いは「犬が好き」「もっとにぎやかに暮らしたい」という気持ちだけで決められるものではありません。

愛犬がどう感じるか、自分や家族がどんな暮らしをしていくかなど、全体を見て判断することが大切です。

監修者コメント
監修者の写真

多頭飼いでは、犬同士の関係ばかりに目が向きがちですが、先住犬のちょっとした変化にも気づいてあげたいものです。新しい犬を迎えると、ご飯を残す、寝る場所が変わる、いつもより静かになるなど、普段と違う様子が見られることもあります。もちろん、新しい犬が原因とは限りませんが、気になる変化が続く場合はかかりつけの獣医師に相談してみましょう。先住犬も新しく迎えた犬も、それぞれのペースで新しい暮らしに慣れていけるといいですね。

監修・うさパラ コンテンツ制作チーム

 - 犬

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