愛犬のお散歩で公園や森林に行った後、ノミが付いていないか心配になりますよね。
そんなとき、
「ノミが付いてしまった場合はどうすればいいの?」
「シャンプーをすれば取れるのかな?」
「ノミを完全に駆除するにはどうすればいいの?」
といった疑問をお持ちではありませんか?
実は、ノミを家の中に持ち込んでしまうと、完全に駆除するのはとても大変だということをご存じでしょうか?
ノミは犬の体だけではなく、ソファやカーペットの隙間などにも潜み、対処方法を誤ると完全に駆除できないケースも少なくありません。
さらに、ノミは人に強いかゆみや皮膚炎を引き起こすだけでなく、犬に感染症を引き起こす可能性があります。
本記事では、現役獣医師の意見をもとに、シャンプーの有効性や正しい使い方、ノミを駆除するために必要な対策まで、今すぐ知っておきたいポイントを分かりやすく解説します。
最後までお読みいただき、愛犬のノミ対策への一助になれば幸いです。
目次
【結論】犬のノミはシャンプーで「完全駆除」はできない
結論から言うと、犬のノミはシャンプーだけで完全に駆除することはできません。
その理由としては、
- ノミは犬の体だけではなく、家の中にも潜んでいる
- シャンプーのみでは全てのノミを流しきれない
- 環境中の卵や幼虫には効果がない
といったものが挙げられます。
また、ノミ取りシャンプーにはノミの成虫を弱らせる成分が配合されており、高い確率で成虫を減らす効果があるといわれています。
そのため、ノミ取りシャンプーを使用すればより効果的です。
しかし、完全に駆除するためには、ノミ・マダニの予防薬を使用したり、室内のノミ駆除を行ったりする必要があります。
(参考文献:Does Dog Flea Shampoo Work? Best Practices Unveiled | petscare.com)
犬のノミはシャンプーでどこまで取れる
では、実際にシャンプーによってノミはどこまで取れるのでしょうか?
前述の通り、シャンプーではすべてのノミを取り除くことはできません。
取れる可能性が高いものと、取れにくいものをそれぞれ詳しく見ていきましょう。
(参考文献:Are flea shampoos effective long term? | anchorpestservices.com)
【取れる可能性が高いもの】体表にいる成虫
成虫のノミは犬の被毛や皮膚表面を移動しているため、シャンプーで物理的に洗い流せる可能性があります。
シャンプーでは犬の全身を洗いますが、特に耳の後ろや尻尾の付け根などのノミが集まりやすい部位を入念に洗うことで、より効果が期待できます。
ただし、ノミは移動する速度がはやいので、洗い方が雑だと取り残してしまうため、注意が必要です。
【取れにくいもの】卵・幼虫・さなぎ
取れにくいものの代表例として、ノミの卵や幼虫、さなぎが挙げられます。
これらは犬の体だけでなく、カーペットやソファ、床の隙間などの環境中に潜んでいます。
そのため、シャンプーで成虫だけ取り除いても、後から孵化して再び愛犬に寄生する可能性も少なくありません。
愛犬に寄生しているノミの成虫に加え、環境中に潜んでいる卵などの対策も同時に行う必要があります。
犬のノミ取りシャンプーの正しい使い方
通常のシャンプー剤とは異なり、ノミの成虫を弱らせる成分を配合した「ノミ取りシャンプー」があります。
ノミ取りシャンプーを使用することで、より効率的にノミ駆除を行うことができますが、使い方を誤ると効果が減少します。
次に、ノミ取りシャンプーを正しく使用するポイントを見ていきましょう。
(参考文献:Does Dog Flea Shampoo Work? Best Practices Unveiled | petscare.com)
シャンプー前の準備
まず、シャンプーを行う前に愛犬の体全体のブラッシングを行います。
被毛の絡まりをほぐすことで泡立ちが良くなり、ノミを洗い流しやすくなります。
ブラッシングと同時にノミの成虫や卵などが落下する可能性があるため、注意が必要です。
その後、ぬるま湯で愛犬の体全体をしっかり濡らし、ノミ取りシャンプーを使用します。
洗浄のポイント
シャンプーはあらかじめ泡立てておくか、愛犬の皮膚をマッサージするように泡立てて使用します。
首元から胴体、足、尻尾の順に進め、毛の表面までではなく、根元まで届くように指の腹で優しく洗います。
耳の後ろやしっぽの付け根など、ノミが集まりやすい部位は念入りに洗いましょう。
必要があれば、製品の指示に従って、成分が浸透するまで待ちます。
また、ゴシゴシと擦ると皮膚トラブルの原因になるため避けましょう。
すすぎ残しを防ぐ
シャンプーで全身をしっかりと洗浄した後は、たっぷりのぬるま湯ですすぎます。
私自身も、シャンプーの成分が皮膚に残ることで、皮膚にかゆみや炎症が起こったケースを経験していますので、注意が必要です。
すすぎもシャンプーと同様に、毛の表面だけではなく根元までしっかりとすすぎましょう。
特に脇や股はシャンプーが残りやすいため、確認するようにしましょう。
乾燥まできちんと
洗い終わった後は、大きめのタオルでしっかり水分を拭き取り、ドライヤーで乾かします。
毛が濡れたままだと皮膚の環境が悪化し、かゆみや炎症の原因になります。
また、ドライヤー中にノミが落下する可能性もあるため、周囲を清掃しやすい場所で行うとより安心です。
ノミ取りシャンプーは製品により違いがあるものの、ノミが寄生している場合はこのような流れで、シャンプーを1~2週間に1回行うことが一般的です。
シャンプーだけで安心しない!犬のノミを「完全駆除」する手順
ここまではシャンプーの有効性と正しい使い方を解説しました。
ノミ取りシャンプーは効果的な対処法の一つですが、それだけでは完全にノミを駆除することはできません。
では、そのような方法を組み合わせれば、ノミをほぼ完全に駆除できるのでしょうか?
それぞれを詳しく見ていきましょう。
(参考文献:Does Dog Flea Shampoo Work? Best Practices Unveiled | petscare.com)
最優先は動物用の駆虫薬
まず初めに行いたいのが、ノミ・マダニの予防薬を投与することです。
ノミ・マダニの予防薬には、寄生している成虫を駆除する効果だけでなく、1か月間新しくノミが寄生することを防ぐ効果があります。
シャンプー後に併用することで、より効果的にノミの駆除を行うことができます。
家の掃除
シャンプーやノミ・マダニの予防薬は、環境中のノミの幼虫や卵、さなぎなどには効果がありません。
そのため、愛犬のベッドや毛布、カーペットやソファなどの家具には重点的に掃除機をかけ、可能であれば洗濯をしましょう。
多頭飼いは“全頭同時”が基本
私自身の経験上、複数のペットを飼っている場合、1頭にノミの寄生が見られたら、他のペットにも寄生していることが多いです。
その場合は、1頭だけノミの対策を行っても十分な効果が得られません。
そのため、すべてのペットに対して、同時にシャンプーやノミの駆虫を行うことが重要です。
犬にノミがいる時の注意点(やってはいけないこと)
ここまでは、愛犬にノミが寄生していた場合の適切な対処法について解説しました。
正しい方法で対策を行わないと、逆に愛犬の健康を損なう原因となってしまうので注意が必要です。
ここからは、よく行ってしまう誤った対処法を解説します。
ノミを潰さない
ノミを見つけると、つい指で潰したくなってしまいますよね。
しかし、ノミをつぶしてしまうと、ノミの体内にいた病原体や寄生虫が広がる可能性があります。
ノミにはペットはもちろん、人間にも感染する病原体が含まれていることがあります。
感染症のリスクを軽減させるためにも、ノミを見つけても無理に潰さないようにしましょう。
ノミ取りシャンプーを自己判断で多用しない
前述の通り、ノミ取りシャンプーは製品により違いがあるものの、1~2週間に1回程度でシャンプーを行うことが一般的です。
人とは異なり、犬は頻繁にシャンプーを行ってしまうと、逆に皮膚トラブルを引き起こす原因となります。
ノミ取りシャンプーの使用回数や種類は必ず製品の指示、または獣医師の指示に従うようにしましょう。
人用の殺虫剤を犬の体に使わない
人用の殺虫剤は多くの場合、犬にとっては有毒で、中毒症状を引き起こす原因となります。
そのため、犬にはペット用のノミ・マダニの予防薬を使用しましょう。
どの製品を使用するべきか分からない場合は、まずは動物病院を受診し獣医師に相談しましょう。
【まとめ】シャンプーは「今いるノミ」を減らす応急処置です
今回は、シャンプーの有効性や正しい使い方、ノミを駆除するために必要な対策を解説しました。
犬のノミはシャンプーで取れる場合もありますが、それだけで完全に駆除することはできません。
また、ノミ取りシャンプーを使用するとより効果的ですが、その使用方法を誤ると、愛犬の健康を損なう可能性があるため、注意が必要です。
より完全なノミ駆除に近づけるためには、ノミ・マダニの予防薬や徹底的な家の掃除なども組み合わせる必要があります。
愛犬のノミ駆除への正しい知識を身につけて、健康な毎日をサポートしてあげましょう。
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私自身、愛犬のお散歩に行った帰りに、愛犬にノミが付いていたことを経験しています。 ノミの寄生は特別なことではなく、日常でよく起こりうることです。 一度寄生してしまうと、駆除することはとても大変だと実感しています。 だからこそ、ノミが寄生しないように、日々ノミ・マダニの予防を行うことが大切です。 そうすることで、愛犬の健康はもちろん、飼い主様ご自身の健康を守ることにつながります。 すべての犬の飼い主様には、ぜひノミ・マダニの予防は徹底していただきたいと思っています。
監修・うさパラ コンテンツ制作チーム