もこもこの見た目と愛嬌のある顔で人気のチャウチャウですが、「臭い」と言われてしまうことがあります。
中には、「飼うと部屋の中まで臭い」なんて声もあり、本当に臭いのか気になりますよね。
これからチャウチャウをお迎えしようと考えている人は、お迎え自体を迷ってしまうことがあるのではないでしょうか。
実際のところ、チャウチャウは正しくケアをすれば、そこまで臭いが強い犬種ではありません。
そもそも、どんな犬でも生きものである以上、ケアを怠れば臭いが出やすくなります。
また、臭いの感じ方には個体差や生活環境の影響もあり、どこをどうケアすればいいのかが分からないと不安が残りやすいものです。
そこでこの記事では、チャウチャウが臭いやすいと言われる理由や、臭いを減らすケアについて解説します。
目次
チャウチャウは臭い?「体臭」のリアル
結論から言ってしまうと、チャウチャウが特別に体臭が強い・臭い犬種というわけではありません。
犬の体臭の原因は、体にある「アポクリン腺」から分泌されるタンパク質や脂質を含む成分と、皮膚の常在菌や皮脂汚れが混ざることで発生します。
アポクリン腺は、人間では脇の下や陰部などにありますが、犬ではからだ全体に広がっています。
そのため、分泌物が皮脂や汚れと混ざる機会も多く、臭いが発生しやすくなるのです。
とはいえ、体臭には個体差があり、チャウチャウだから臭い、他の犬種は臭くない、というものではありません。
チャウチャウが「臭いやすい」と言われる理由①蒸れ・生乾きが起きやすい
チャウチャウが臭いやすいと言われる理由のひとつが、被毛の内側が蒸れやすかったり、シャンプー後に生乾きの状態になりやすいことです。
チャウチャウは、被毛が密集して生えていて毛量も多いため、シャンプー後に十分に乾かせていないと、被毛の奥が湿った状態になり、細菌や真菌が増えやすくなります。
特に首回りや脇、内股、しっぽの付け根などは乾かしにくく、見た目が乾いていても内側は湿っていることも少なくありません。
その状態が続くことで、雑巾臭や生乾き臭につながってしまうのです。
また、すぐに皮膚が蒸れてしまうため、臭いを発生させやすくなります。
チャウチャウが「臭いやすい」と言われる理由②汚れが溜まりやすい
チャウチャウは被毛の層が厚く、汚れが毛の間に入り込みやすい構造をしていることも、臭いやすいと言われてしまう要因です。
チャウチャウの被毛はダブルコートで、アンダーコートとオーバーコートの二層構造になっています。
こうした被毛の構造は、ホコリや砂、花粉などの汚れが表面についても落ちにくく、汚れが残ってしまうことも少なくありません。
特に雨の日の散歩や泥はねなどは、汚れが被毛の奥に入り込みやすくなります。
こうした汚れが皮脂と混ざったまま放置されることで、細菌が増えやすくなり、臭いの原因になってしまうことがあるのです。
チャウチャウが「臭いやすい」と言われる理由③暑さ・湿度が臭いを悪化させる
日本の高温多湿な環境も、チャウチャウの体臭を強めてしまう大きな要因のひとつです。
湿度が高いと皮膚表面の水分量が増え、細菌や真菌が繁殖しやすくなります。
また、暑さによって皮脂分泌が活発になることで、臭い物質の発生を助長させてしまうことも少なくありません。
さらに、皮膚が常に湿ったような状態が続くと、皮膚バリア機能が低下しやすくなり、皮膚トラブルを招きやすくなります。
皮膚トラブルは臭いを引き起こすものも多く、余計に臭いが強く感じられるようになるのです。
チャウチャウが「臭いやすい」と言われる理由④よだれと脂っぽい肌質
チャウチャウの臭いには、よだれや皮脂の分泌量も関係しています。
チャウチャウは比較的皮脂の分泌量が多い犬種のため、脂っぽい肌質になっていることも珍しくありません。
皮脂は皮膚を守る大切な役割を持ちますが、分泌量が多すぎると、脂分の酸化や細菌の分解によって臭い成分に変化しやすくなります。
また、よだれが口周りの被毛に付着したままだと、雑菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
この状態が続くことで、チャウチャウの口元や首回りから、独特の臭いが発生しやすくなるのです。
チャウチャウが「臭いやすい」と言われる理由⑤顔周りの深い「シワ」に溜まる汚れ
チャウチャウが臭いやすいと言われてしまうのは、顔周りの深いシワに汚れや水分が溜まりやすいことも関係しているでしょう。
シワの間は通気性が悪く、よだれや食べ物のカス、皮脂などが、どうしても残りやすくなります。
チャウチャウのシワの間のケアが不十分だと、細菌や真菌が繁殖して、臭いの原因になってしまうのです。
また、シワは皮膚トラブルを引き起こしやすく、臭いが強くなってしまうことも少なくありません。
特にチャウチャウは被毛が多いので、シワの間の汚れが見落とされやすく、臭いを発生させやすくなるのです。
チャウチャウ 臭いを減らす「毎日の設計」
チャウチャウが臭いやすいと言われる理由を見て、気づいたかもしれませんが、臭いを減らすために重要なのは毎日のケアです。
ここでは、チャウチャウの臭いを減らすケアについて見ていきましょう。
毎日のブラッシング
チャウチャウは毛量が多いため、毎日のブラッシングが欠かせません。
ブラッシングは抜け毛や皮脂汚れ、付着したホコリを取り除く基本的なケアですが、皮膚の新陳代謝を促したり、皮膚と被毛の間に空気を通すという役割もあります。
汚れを溜め込まないのはもちろん、蒸れた状態が続かないように、ブラッシングは毎日行いましょう。
シャンプーと「乾かし切り」が最重要
チャウチャウにとって、月に1回程度のシャンプーは不可欠ですが、重要なのはシャンプー後の乾かし切りです。
被毛の表面だけでなく、ブラシを使って根元からしっかり乾かさなければ、細菌の繁殖や生乾き臭の原因になってしまいます。
また、指の間やわきの下、顔周りや耳の付け根など、乾かしが甘くなりがちな部分も丁寧に乾かしてあげましょう。
口周りケア
食後は濡れタオルなどでやさしく口周りを拭き取り、清潔な状態を保ちましょう。
口周りは、よだれや食べカスが付着しやすく、臭いが発生しやすい場所です。
特にシワの奥には汚れがたまりやすく、湿ったままにすると皮膚トラブルの原因にもなるため、乾いた状態になるように意識してあげることが大切です。
また、歯磨きをすることで口臭の予防にもつながりますよ。
ただの体臭じゃない?病気が原因で臭い場合
チャウチャウが臭い場合、自然な体臭ではなく、病気が原因の可能性もあります。
強い臭いや急な臭いの変化が見られるときは、早めに動物病院を受診することが大切です。
ここでは、チャウチャウが臭いときに考えられる病気について見ていきましょう。
「脂漏症(しろうしょう)」
脂漏症は、皮脂の分泌が過剰になることで皮膚がベタつきやすくなったり、逆に乾燥してカサカサになってしまう病気です。
油性脂漏症と乾性脂漏症に分けられますが、油性脂漏症では独特の油っぽい臭いがきつくなります。
体質やホルモン異常、基礎疾患が関係する場合もあり、専用シャンプーや内服薬による治療が必要です。
「膿皮症(のうひしょう)」
膿皮症は、皮膚に常在している細菌が、何らかの原因によって異常に増え、感染を起こしてしまう病気です。
赤みやリング状のかさぶた、膿疱などの症状のほか、患部を中心に全身に生臭さを伴うこともあります。
膿皮症は放置すると慢性化しやすくなるほか、再発を繰り返すことも少なくありません。とくにチャウチャウのような蒸れやすい犬種は注意が必要です。
「外耳炎」
外耳炎は、耳の中で細菌やカビが繁殖したり、寄生虫や高温多湿の環境が原因で炎症が起きてしまう病気です。
耳から強い臭いが出たり、頭を振る、耳をかくなどの行動が増えたりします。
飼い主による耳掃除によって耳の中を傷つけてしまったことが原因になることもあり、動物病院での点耳薬や洗浄による治療が必要になります。
(参考文献:Malassezia Yeasts in Veterinary Dermatology: An Updated Overview|NIH)
「チャウチャウ 臭い」に関するよくある質問
Q1.チャウチャウは犬種として本当に臭い?
チャウチャウは、犬種として臭いわけではありません。体臭は、体質や食事、飼育環境、日常のケアなど、さまざまな影響で強くなったり抑えられたりします。確かにチャウチャウは、被毛が密集して生えているため蒸れやすい傾向にありますが、適切なケアをしていれば臭いに悩まされることはないでしょう。チャウチャウは臭いというイメージが先行してしまっていますが、必ずしもそうとは限らず、体臭は犬全体で個体差があるというのが本当のところです。
Q2.チャウチャウのシャンプー頻度は?
チャウチャウの基本的なシャンプーの頻度は、月に1回が目安です。臭いを出したくないからと、頻繁に洗いすぎれば必要な皮脂まで落としすぎてしまいます。その結果、皮膚のバリア機能が低下して、逆に臭いや皮膚トラブルの原因になるため、洗いすぎには注意が必要です。汚れが気になるときは、水のいらないシャンプーや部分洗いで対応してあげましょう。また、シャンプー後は生乾きを防ぐためにも、根元からしっかり乾かすことが大切です。
Q3.部屋の犬臭さを減らすコツは?
部屋の犬臭さを減らすコツは、毎日のブラッシングと月に1回のシャンプーによる愛犬のケアに加え、寝具など布製品の洗濯、こまめな掃除機がけです。特に愛犬が使用するベッドや毛布は臭いが染み付きやすいため、最低でも週に1回は洗濯をしましょう。また、脱臭機能が付いたペット用空気清浄機の活用や除湿機などで湿度を50%程度に保つことも臭い対策に役立ちます。日頃から清潔な環境を保つことが、部屋の犬臭さを減らすことに欠かせません。
【まとめ】チャウチャウの臭いは、生乾きを防ぎ、清潔を保てばコントロール可能
チャウチャウは、体の大きさやシワ、毛量の多さなどの見た目が重なり、臭いやすい犬種というイメージを持たれやすいです。
しかし、臭いはチャウチャウの犬種そのものの問題というよりも、日頃のケアや環境に左右されるもので、他のどんな犬種でも起こり得ます。
毎日のブラッシングで通気性を確保し、シャンプー後はしっかり乾かすのはもちろん、口周りや顔のシワなど、汚れがたまりやすい場所を意識してケアしましょう。
こうした日々の積み重ねが、チャウチャウの皮膚の健康を守り、臭いの軽減に役立ちます。
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もともと日本は高温多湿な環境なので、チャウチャウの皮膚が蒸れやすくなりがちです。さらに、被毛の構造から汚れがたまりやすい傾向にありますが、適切なケアをすることで臭いを抑えることは可能でしょう。とはいえ、臭いには犬の個体差があるほか、食事や生活環境、年齢などによっても出やすさには違いがあります。また、臭いの感じ方は人それぞれで、臭いという基準も同じではありません。必要以上に気にしすぎず、愛犬の状態に合わせたケアを行うことが大切です。
監修・うさパラ コンテンツ制作チーム