お金がないのに犬を飼う時に気をつけること5選!1頭の飼育にかかる費用について解説

      2026/01/05

お金がないのに犬を飼うということは、お金がないのに誰かを養うのと同じことです。

犬との暮らしは素晴らしいものですが、命ある生き物である以上、食費や医療費など想像以上に費用がかかります。

そのため、お金がないのに犬を飼うと、必要な出費をためらったり、十分なケアができずに後悔してしまうことも珍しくありません。

また、お迎え時は経済的余裕があっても、転職や病気、家族構成の変化などにより家計状況が大きく変わる可能性は誰にでも起こり得ることです。

この記事では、お金がないのに犬を飼うときに考えたい5つのポイントと、1頭の飼育にかかる費用を解説します。

飼うべきではない人の条件も解説しているので、お迎え前によく考えてみてくださいね。

うさパラ コンテンツ制作チーム

【監修】うさパラ コンテンツ制作チーム

犬猫ペットのお薬通販輸入代行うさパラのコンテンツ制作チーム。専門知識を活かし、正確で分かりやすい情報発信を心がけています。 薬剤師 ・獣医師が在籍。

【結論】お金がないのに犬を飼うと何が起きる?最大のコストは「想定外医療費」

お金がないのに犬を飼う最大のリスクは、想定外の医療費に対応できなくなることです。

犬と暮らすうえで、毎月のフード代や消耗品費はある程度予測できます。

一方で、病気やケガといった予測できない事態が起きた場合、医療費が家計に大きな負担となることも少なくありません。

実際、海外の調査では、経済的理由によって愛犬に十分な治療を受けさせられなかった飼い主が一定数存在することが報告されています。

さらに、近年は物価上昇の影響もあり、犬を飼うにあたっての費用自体も増加傾向です。

その結果、医療費が捻出できない飼い主が増えていることに対し、警鐘を鳴らしている動物福祉団体もあります。

犬を飼うということはひとつの命を預かるということであり、その命を守るための準備もしっかり整えておくことが大切です。

(参考文献:52% of U.S. Pet Owners Skipped or Declined Veterinary Care|GALLUP

(参考文献:Cost of Living|PDSA Animal Wellbeing Report

お金がないのに犬を飼う時に気をつけること①予防医療

お金がないのに犬を飼う場合であっても、予防医療を怠らないようにしましょう。

予防医療は犬の病気を防ぐための最低限のケアですが、お金がないからと削ってしまうことで将来的な医療費負担が増えてしまうことも珍しくありません。

犬の生涯を通して以下のような予防医療が継続的に必要となります。

【犬に必要な予防医療】
・狂犬病予防接種
…年1回
・混合ワクチン接種
…子犬期は3回。その後は年1回
・ノミ・ダニ対策
…通年
・フィラリア予防
…理想は通年。少なくても蚊の出る5~12月頃
・健康診断
…年1回。シニア期以降は年2~3回

せっかくお迎えした犬を、病気や体調不良で苦しませたくはないですよね。

予防医療ですべての病気を防ぐことはできませんが、重症化や防げたはずの病気を減らすための大切な手段です。

お金がないのに犬を飼う時に気をつけること②突発的な怪我・病気の手術・入院費用

突発的な怪我や病気が起きたとき、まとまった医療費をすぐに用意できるか考えておく必要があります。

誤飲や骨折、急な体調不良、慢性の病気、ガンなどにより、予想以上に高額な費用がかかることも珍しくありません。

実際、筆者の愛犬が病気になった際には、1日あたり3万円の入院費や、40万円の手術費用など、高額な医療費がかかりました。

犬は人間のように健康保険制度がなく、医療費は100%自己負担です。

「もし今すぐ10万円必要になったら、用意できるのか?」を現実的に考え、ペット保険などの加入も検討しておいた方がいいでしょう。

また、将来の変化は「お金」だけでなく、年齢や健康面にも関わってきます。迎えるタイミングの考え方は犬を飼う年齢制限法律の記事で整理しています。

お金がないのに犬を飼う時に気をつけること③しつけ・トレーニング

しつけやトレーニングを後回しにすると、思わぬ出費につながることもあります。

しつけは犬と人が安全に暮らすために必要なものです。

噛み癖や吠え癖、引っ張り癖などの問題行動は、放置すると悪化してしまうことも珍しくありません。

ほかの人や犬に怪我をさせてしまえば治療費を請求され、吠え癖が近隣トラブルに発展すれば引越しを余儀なくされることもあります。

場合によっては、ドッグトレーナーや訓練士など専門家への相談も検討しなければいけなくなるでしょう。

時間的・精神的な余裕を含め、しつけに向き合える環境かどうかも考えておくことが大切です。

お金がないのに犬を飼う時に気をつけること④毛・皮膚・耳のケア

犬の毛や皮膚、耳のケアも適切な頻度で正しく行わなければ、動物病院を受診する機会が増えることにつながります。

こうしたケアが不十分だと皮膚炎や外耳炎などの病気にかかりやすく、通院や投薬が必要になることも少なくありません。

特に皮膚や耳のトラブルは再発しやすく、治療が長引くこともあります。

日常的なブラッシングや月1回程度のシャンプー、耳のチェックは特別なことではなく、犬の健康を守るための基本的なケアです。

また、犬種によっては定期的なカットも必要となるため、トリミングサロンの利用費用も含めて考えましょう。

お金がないのに犬を飼う時に気をつけること⑤散歩

十分な散歩ができない状態が続くと、犬の心身に悪影響を与え、想定外の出費につながります。

犬にとって散歩は単なる運動ではなく、外の匂いを嗅いだり、刺激を受けたりする大切な時間です。

散歩ができない状態が続くと運動不足やストレスが溜まり、問題行動や体調不良の原因になることも珍しくありません。

その結果、しつけのやり直しをドッグトレーナーに頼んだり、動物病院を受診することになったりと、本来であれば避けられた出費が発生してしまうでしょう。

犬の散歩は、飼い主の都合で行うものではないことを理解しておくことが大切です。

基礎知識:1頭の飼育にかかる費用

犬1頭の飼育にかかる生涯費用は、体の大きさによって変わりますが、海外の調査では以下のような報告がされています。

  • 小型犬…16,440ドル(約255万円)
  • 中型犬…29,500ドル~33,700ドル(約457万~522万円)
  • 大型犬…52,075ドル(約807万円)
    ※為替レート1ドル=155円で換算
【内訳】予防医療、避妊・去勢手術、生活用品、食費、医療費、トリミング代 など

ただし、これらはあくまでも平均的な推計です。

実際にはシニア期に入るにつれて病気が重なり、短期間で医療費が大きく膨らむことも珍しくありません。

筆者の場合でも、1頭の高齢犬に対し、わずか2年間の医療費だけで約260万円がかかりました。

飼育費用は、犬によって大きく変動する点を前提に考える必要があります。

(参考文献:The Cost of Dog Parenthood in 2025|THE DOG PEOPLE

(参考文献:The Annual Cost of Owning a Dog (2025)|insurify

「飼うべきではない人」の経済的・精神的条件

犬を飼うのは愛情だけでなく、毎月・毎年かかり続けるお金と、命を預かる責任が求められます。

ここでは、犬を迎える前に確認しておきたい「飼うべきではない人」の条件を見ておきましょう。

最低限の医療をうけさせる貯金がない

怪我や病気が起きたときに、最低限の医療費をすぐに用意できない場合は、犬を飼うことは慎重に考えた方が良いでしょう。

また、動物愛護管理法では、病気やケガをしたにもかかわらず、適切な保護を行わないことは虐待にあたるとして、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることもあります。

(参考文献:動物愛護管理法|環境省

楽観視ばかりでリスクを認められない

「きっと大丈夫」「うちは問題ない」といった楽観的な考えだけで犬を飼うのは危険です。

実際の犬との暮らしでは、病気やケガ、生活環境の変化など、想定外の出来事は少なくありません。

こうしたリスクを現実として受け止められない場合、必要な判断や対応が遅れ、結果として犬を不幸にさせてしまうこともあります。

ネグレクト気質

忙しさや面倒さを理由に、散歩やケア、食事管理や体調管理などを怠ってしまう傾向がある場合は、お迎えを慎重に考えた方がいいでしょう。

犬を飼っていても、世話をしない・足りていない状態はネグレクトとみなされることがあります。

こうした状態は、犬の健康や行動に悪影響を及ぼすだけでなく、飼育放棄につながる可能性も否定できません。

飼わない勇気も必要

経済的な余裕がない場合や犬を迎え入れる生活環境が整っていない場合などは、飼わない勇気も必要です。

無理して犬を飼うことが、犬の幸せにつながるとは限りません。

十分なケアができなければ、犬にも飼い主にも大きな負担がかかります。

迎える時期を見送ることは、犬の命を大切に考えているからこその、正しい判断とも言えるでしょう。

自分の状況を冷静に見つめ、犬の一生を背負えるタイミングを待つことは、決して逃げや無責任な選択ではありません。

飼わない勇気もまた、犬を想うひとつのかたちだと言えるでしょう。

お金がないのに犬を飼いたいと考える人の心情

お金がないのに犬を飼うことを考えてしまう背景には、以下のような心情があるのではないでしょうか。

  • 環境の変化で強い寂しさを感じている
  • 癒しや心の支えを求めている
  • 子どもの頃や過去に犬と暮らした経験が忘れられない
  • 「今を逃したらもう飼えないかもしれない」と焦っている
  • 経済的な不安よりも今の気持ちを優先してしまう
  • 「自分なら何とかできる」「乗り越えられる」と思っている

こうした気持ちになるのは、決して特別なことではありません。

ただ、犬は一時的な存在ではなく、長い年月にわたって生活を共にするパートナーです。

感情だけでなく、現実を見つめたうえで判断してくださいね。

「お金がないのに犬を飼う」に関するよくある質問

お金がないのに犬を飼っても大丈夫なのか、どのくらい備えたらいいのかなど、疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

ここでは、お金がないのに犬を飼うときに、よくある質問についてお答えしていきます。

Q1.最低いくら用意できれば「迎えてOK」と判断できますか?

A.「〇〇円あれば迎えてOK」という、明確な基準はありません。重要になるのは、毎月の生活費とは別に、犬の生活費や突発的な医療費が発生しても対応できる余裕があるかどうかです。また、一時的に余裕があるかではなく、数年単位で同じ状態を維持できるかも考える必要があります。転職や家族構成の変化など、将来のことを想定しておきましょう。

Q2.すでに迎えてしまい、お金が回らないときは?

A.まずは、一時的な問題か今後も継続して厳しい状況なのかを冷静に判断しましょう。家計を見直して支出の固定化を行うほか、ペット保険に加入するなど今後の負担を減らす方法を検討します。治療費についてはかかりつけの動物病院に相談し、治療の進め方や治療法を整理することが現実的です。それでも厳しい場合は、早い段階で信頼できる人や保護団体に相談してください。

Q3.どうしても家計が厳しい月、具体的な“支払優先順位”は?

A.家計が厳しい月は、フード代や処方薬、医療費など犬の命や健康に直結する支出を最優先に考えましょう。おやつや消耗品の購入、トリミングの頻度などは一時的に見直せる余地があるものです。また、ペット保険などの保険料も優先順位は高いと言えます。焦って解約してしまうと、必要なときに医療費の負担が大きくなるので注意しましょう。

Q4.犬を飼うことの代案はある?

A.犬を飼うことが難しくても、犬と関われる方法はいくつかあります。保護団体の散歩ボランティアや一時預かりボランティアを検討してみるといいでしょう。一時預かりなどは報酬はありませんが、医療費やフード代を団体が負担するケースも多く、金銭的な負担を抑えながら犬と関わることができます。ただし、保護団体によって異なるため事前に確認しておくと安心です。

【まとめ】お金は「愛情」そのものではない。しかし、「命の管理」には不可欠な要素

お金があるかどうかは、愛情の深さをはかる基準ではありません。

しかし、犬を飼うということは、その犬の命を預かるという責任があります。

そのため、お金は命を守るための手段として欠かせない要素です。

もちろん、「お金がない」の基準は、人によって異なります。月10万円の収入で余裕がある人もいれば、月50万円の収入でも生活が厳しい人もいるでしょう。

だからこそ大切なのは金額ではなく、日々の食事やケア、突発的な医療費にきちんと対応できるかどうかということです。

犬は生き物である以上、予測できないこともたくさんあります。

感情だけで先走らず、経済面や生活環境面、責任の重さを冷静に見つめ、犬にとっても迎える人にとっても後悔のない選択にしてくださいね。

監修者コメント
監修者の写真

犬の健康を守り、最期まで穏やかで幸せな犬生を送らせてあげるためには、食事や適度な運動、日常のケア、予防医療などが重要になります。また、体調の変化に気づいた時に適切な対応ができるかどうかは、日頃の備えに左右される部分と言えます。犬をお迎えする時には、目先のことだけでなく、犬の生活を長期的に支えていけるかをしっかり考えてみましょう。この記事が、犬との暮らしを見つめ直す参考になれば幸いです。

監修・うさパラ コンテンツ制作チーム

 - 犬の健康

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