猫の夜泣きはなぜ?原因別に見直したい食事・遊び・環境のポイント

      2026/09/25

夜、室内で鳴く三毛猫

夜中に猫が大きな声で鳴いていると、なぜ鳴いているのか、何をしてあげたらいいのか困ってしまいますね。

また、夜泣きされると寝不足になったり、近所迷惑にならないか心配になったりと、飼い主さんの負担も大きいのではないでしょうか。

猫の夜泣きには注意が必要なケースもあるため、そのままにせず原因を確認することが大切です。

夜泣きの中には、体調不良や病気が関係していることもあるため、まずはなぜ愛猫が夜に鳴くのかを考えてあげることが大切です。

原因に合った対応をしてあげることで、猫も落ち着いて過ごすことができるようになるでしょう。

この記事では、猫の夜泣きの原因や、原因別の対処法について解説します。

この記事でわかること
  • 猫が夜泣きする原因を年齢や状況から見分ける
  • 食事・遊び・トイレ・寝床で見直すポイント
  • 高齢猫や急な夜泣きで受診を考えたい変化
なっきー

【執筆】なっきー(ペット専門家・ライター)

ペットケアライター。犬猫に関する資格を多数保有するほか、海外のペット関連講座も複数修了。犬猫に関する記事の執筆・監修、ペット用品の商品開発アドバイスなどに携わる。現在も複数の愛犬と暮らしている。

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【結論】猫の夜泣きは年齢・環境・体調変化から原因を探る

結論から言うと、猫の夜泣きは年齢や環境、体調の変化などによっても原因が異なります。そのため、「これが原因で夜泣きをする」と一概に言うことはできません。

夜泣きが始まった時期や続き方、普段と比べて変わったことがないかを考えてみましょう。

引っ越しや家族構成など、生活環境に変化がなかったかを振り返ることも大切です。

とくに、急に夜泣きが始まった場合は、体調不良が原因となっていることもあるため、注意して見てあげてくださいね。

猫が夜泣きする原因は年齢や状況で変わる

そもそも、成猫同士では鳴き声を使うことは少なく、においやしぐさ、表情などを使ってコミュニケーションを取っており、仲間と声を掛け合いながら行動する必要が少ない動物です。

一方で、人と暮らす猫は長い共生の過程で、鳴き声を人とのコミュニケーションに使うようになったと考えられています。

そのため、夜泣きをする場合には、飼い主さんに何かを伝えようとしている可能性があり、その理由を考えてあげることが大切です。

また、夜泣きする原因は年齢や状況でも変わるため、それぞれの理由を知っておきましょう。

(参考文献:Training Techniques for Addressing Undesirable Behaviors|catvets)

①子猫や迎えたばかりの猫は不安で鳴くことがある

子猫や新しい家に迎えたばかりの猫は、慣れない環境に不安やストレスを感じ、夜に鳴くことも珍しくありません。

住む場所が変わることで、それまでとは異なるにおいや音、人の気配など、猫にとって初めての刺激が一度に増えます。

さらに、夜になると日中よりも人の動きや反応が少なくなるため、不安を感じた猫が鳴いて人を呼ぶことがあります。

(参考文献:Helping your new cat or kitten settle in|international cat care)

②成猫は空腹・退屈・発情などが関係することがある

成猫では、空腹や退屈、発情などが夜泣きにつながることがあります。

猫は食事を何度も分けて少量ずつ食べる習性があるため、食事量が足りていなかったり、食事の間隔が長く空いたりすると、夜間に空腹を感じやすくなります。

また、遊びや刺激が少なく退屈していると、夜に活動的になったり、飼い主さんの注意を引こうとして鳴いたりすることも少なくありません。

(参考文献:True or False: Cats are nocturnal.|VCA)

③高齢猫は不安や体調変化が夜泣きにつながることがある

高齢猫では、年齢とともに起こるさまざまな変化が夜泣きにつながることもあります。

加齢によって視力や聴力が衰えると、周囲の状況がわかりにくくなり、不安を感じやすくなります。

また、認知機能が低下すると睡眠と覚醒のサイクルが乱れやすく、夜間に活動する時間が増えることで夜泣きすることも珍しくありません。

(参考文献:Cat Behavior Problems – Vocalization|VCA)

猫の夜泣きでまず見直したい生活環境

猫が夜泣きをしているときは、まず生活環境を見直してみましょう。

猫は、自分の要求や不快感を鳴き声で伝えることがあります。そのため、夜泣きが続いている場合は、生活の中で何か満たされていないことや、過ごしにくさを感じていないかを考えてみることが大切です。

猫は、人とは異なる感覚や習性を持っているため、飼い主さんが良かれと思ってしていることでも、猫にとって快適とは限りません。

また、これまで問題なかった習慣でも、「今」の愛猫には合わなくなっていることもありますよ。

ここでは、見直したいポイントを整理します。

①食事の時間や空腹のサインを確認する

夕食の時間が早く、食事と食事の間隔が長く空きすぎていないかなど、食事のタイミングを見直してみましょう。

あわせて、愛猫が1日に必要な食事量を与えられているか確認してください。

食事量に問題がなければ、1日分の総量は変えずに食事の回数を増やしたり、一部を寝る前に与えるなどして調整してみるといいでしょう。

②寝る前に遊びや運動の時間を作る

寝る前に愛猫と遊んだり運動の時間を作ることも大切です。

猫は夕方や明け方に活動しやすい習性があり、遊びや刺激が足りないと夜間に活動しやすくなります。

猫じゃらしなど獲物を追いかける動きを取り入れた遊びは、猫本来の狩猟行動を満たすことにもつながるため、夜間の過剰な活動を抑えることにも役立つでしょう。

(参考文献:Cat Behavior Problems – Nocturnal Activity|VCA)

③トイレや寝床の不快感を取り除く

トイレや寝床が夜間も快適に利用できる状態か確認しましょう。

猫はきれい好きなため、トイレが汚れていたり、落ち着いて排泄できない場所に設置されていたりすると、排泄自体を我慢してしまうことがあります。

また、安心して休める場所が確保されていることも猫にとって大切です。使いにくさが不満や要求につながることもあります。

夜泣きへの対応で避けたいこと

夜中は飼い主さん自身も眠く、冷静な判断がしづらい時間帯ですよね。

猫の夜泣きが始まると、早く鳴きやませようと、その場しのぎの対応をしてしまうこともあるのではないでしょうか。

しかし、対応の仕方によっては、猫の夜泣きを助長させてしまうことも少なくありません。

鳴きやませたい気持ちはよくわかりますが、夜泣きが続きにくい対応を意識することが大切です。

ここでは、夜泣きの対応で避けたいことを見ていきましょう。

①鳴くたびに毎回構いすぎる

猫が夜泣きをするたびに、声をかけたり遊んだりするのは避けましょう。

猫は、自分の行動のあとに起こったことを学習し、うれしいことが起こるとその行動を繰り返すことがあります。

鳴いた直後に飼い主さんが毎回構うことで、猫は「鳴けば構ってもらえる」と覚え、夜泣きを繰り返すようになることがあります。

②大声で叱って猫を不安にさせる

夜泣きをやめさせようとして、大きな声で叱ったり手をあげたりするのは逆効果です。

猫を怖がらせるような対応は、不安やストレスを強めるだけでなく、飼い主さんに対する警戒心につながることもあります。

不安が強まることで落ち着かなくなり、余計に夜泣きが増える可能性もあるため、叱ってやめさせようとするのは避けましょう。

③原因を確認せずに放置する

猫の夜泣きは無視したほうがいいといわれることもありますが、原因を確認せずに放置することはおすすめできません。

猫の夜泣きには、飼い主さんの注意を引くためのものだけでなく、空腹や不安、体調不良、生活環境への不満など、さまざまな理由があります。

原因を確認せずに放置すれば、いつまで経っても夜泣きはおさまらないでしょう。

高齢猫の夜泣きは体調変化にも注意する

高齢猫の夜泣きでは、要求や不安などの原因だけでなく、体調の変化にも目を向けることが大切です。

もともと猫は体の不調を隠す傾向があるため、見た目には大きな変化がなくても、何らかの異変を抱えていることも少なくありません。

とくに高齢になると、加齢に伴うさまざまな変化や病気などが見られやすくなるため、夜泣きだけで判断せずに、普段から愛猫の様子をよく観察するようにしましょう。

①徘徊やトイレ失敗が増えていないか見る

夜泣きとあわせて、家の中を目的なく歩き回ったり、トイレ以外の場所で排泄したりすることが増えていないか確認しましょう。

高齢猫では、認知機能の低下によって、これまでできていたことがうまくできなくなったり、行動に変化が見られたりすることがあります。

認知機能不全症候群(認知症)の可能性もあるため、早めに獣医師に相談してください。

(参考文献:Cognitive Dysfunction|Cornell Feline Health Center)

②食欲・体重・水を飲む量の変化を確認する

食欲や体重、水を飲む量に変化がないかも確認してください。

高齢猫に多い慢性腎臓病や甲状腺機能亢進症では、食欲や体重、飲水量に変化が見られることがあります。

また、甲状腺機能亢進症の症状のひとつに落ち着きのなさや夜間の鳴き声の増加もあるため、夜泣きとあわせてこうした変化がないか見ておきましょう。

(参考文献:Chronic Kidney Disease | Cornell Feline Health Center)

(参考文献:Feline Hyperthyroidism|College of Veterinary Medicine)

③急に夜泣きが始まった場合は獣医師に相談する

これまで夜泣きをしていなかった猫が急に鳴くようになった場合は、早めに獣医師へ相談しましょう。

突然の夜泣きには、痛みや体の違和感、病気などが関係していることも少なくありません。

受診する際は、いつから鳴き始めたのか、鳴く時間帯や頻度などを伝えるほか、可能であれば鳴いている様子を動画に残しておくと診察に役立ちます。

猫の夜泣きを減らすために家庭でできる対策

猫の夜泣きを減らすためには、毎日の過ごし方を工夫することも大切です。

もちろん、すぐに変化が見られるとは限りませんが、焦らずじっくり取り組んでいきましょう。続けていくことで、少しずつ夜泣きが減っていくこともありますよ。

ただし、猫によって性格や生活スタイルは異なるため、愛猫の反応を見ながらやり方を調整してください。

ここでは、猫の夜泣きを減らすために家庭でできる対策について解説します。

①日中の活動量を増やして生活リズムを整える

昼間に寝ている時間が長い猫は夜間に活動しやすくなるため、日中に遊びや活動の時間を増やしてみましょう。

また、日中はカーテンを開けて日光が入るようにするのがおすすめです。

日光は体内時計をリセットする働きや活動・睡眠リズムを整える働きがあるため、日中と夜間の過ごし方にメリハリをつける助けになるでしょう。

(参考文献:Circadian, sleep and brain temperature rhythms in cats under sustained daily light-dark cycles and constant darkness|Physiol Behav)

②夜間に刺激となる音や光を減らす

夜間は猫が落ち着いて過ごせるように、音や光などの刺激を減らすことも大切です。

テレビの音量は控えめにし、必要以上に室内を明るくしないようにしてください。猫は周囲の明るさによって、活動量が変化することもわかっています。

また、窓の外を通る人や車、ほかの動物の気配も刺激になりやすいため、夜はカーテンを閉めましょう。

(参考文献:Light quality and time in shelter modulate behavior and cortisol in the domestic cat (Felis catus)|iScience)

③発情が疑われる場合は獣医師に相談する

発情が原因と考えられる場合は、避妊・去勢手術について獣医師に相談しましょう。

避妊・去勢手術は発情に伴う行動を抑えるだけでなく、発情によるストレスや生殖器系の病気を予防する面でもメリットがあります。

ただし、手術には全身麻酔が必要になるため、年齢や健康状態も含めて獣医師と相談しながら検討してください。

(参考文献:Spaying and Neutering | Cornell University College of Veterinary Medicine)

猫の夜泣きに関するよくある質問

Q1.猫の夜泣きは無視してもいいですか?

猫の夜泣きの原因によっては無視をしてはいけないこともあります。まずは空腹や不安、トイレや寝床の不快感、体調不良など、鳴く理由がないかを確認することが大切です。一方で、飼い主さんの注意を引くために鳴いている場合は、鳴いている最中には反応せず、静かになったタイミングで声をかけたり遊んだりするといいでしょう。

Q2.猫の夜泣きはいつまで続きますか?

猫の夜泣きがいつまで続くかは、原因や猫の状態によって異なります。食事や生活環境への不満などが原因であれば、原因を取り除くことで早く落ち着くこともあるでしょう。しかし、発情や病気などが原因の場合は自然に治まるわけではありません。夜泣きが続くときは、原因に合った対応ができているか見直すことが大切です。

Q3.高齢猫の夜泣きは病気のサインですか?

高齢猫の夜泣きが、必ずしも病気のサインとはいえません。高齢猫でも、空腹や退屈、不安などで鳴くこともあります。とはいえ、体の痛みや違和感、病気が関係していることも考えられるため、夜泣きだけで判断せず、食欲や排泄、活動量など普段の様子に変化がないかもあわせて見てあげることが大切です。

【まとめ】猫の夜泣きは原因を分けて、生活環境と体調変化を確認しよう

猫の夜泣きが続くと、どうすればいいか悩んでしまいますよね。ストレスに悩む飼い主さんもいるくらい、猫の夜泣きは深刻な問題です。

しかし、猫はただ意味もなく鳴いているわけではありません。

鳴くことだけを問題にするのではなく、愛猫が何を求めているのかを考えたり、普段と変わった様子はないかを確認してみましょう。

愛猫が夜も安心して過ごせるように、じっくり向き合ってあげてくださいね。

監修者コメント
監修者の写真

夜泣きは、猫から飼い主さんへのひとつのサインです。猫は人のように言葉で「お腹が空いた」「怖い」「どこかが痛い」と伝えることはできませんよね。夜泣きが続くとイライラしてしまったりすることもあるでしょう。しかし、鳴くという行動の背景に何があるのかを考えてあげることが重要です。 夜泣きは単なる困った行動ではありません。この記事が、愛猫が何を伝えようとしているかを知るきっかけになれば幸いです。

監修・うさパラ コンテンツ制作チーム

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