猫が後ろ足を前に投げ出し、まるで人のように座る姿。
「おじさんみたいで可愛い!」と微笑ましく思う反面、「足は痛くないのかな?」
「何か病気のサイン?」と不安になり、「スコ座り」について検索された方も多いのではないでしょうか。
多くはリラックスや毛づくろいのためですが、中には「関節の痛み」をかばうためにこの姿勢をとっているケースも存在します。
この記事では、「スコ座り」の正体や、その理由、そして見逃してはいけない危険なサインについて詳しく解説します。
目次
「スコ座り」と呼ばれる座り方とは?
スコ座りとは、猫が後ろ足を前方に投げ出し、お尻を支点にして上半身を起こす座り方のことです。
その人間のようなコミカルな見た目から、SNSなどでも度々話題になります。
名前の由来はスコティッシュフォールドですが、この猫種特有のものではありません。
体が柔らかい猫や、安心しきっている猫であれば、雑種や他の純血種でも見られることがあります。
大切なのは、「スコ座り=異常」と決めつけないこと。
しかし、「どれくらいの頻度でするか」「他の行動に変化はないか」をセットで観察することが重要です。
スコ座りの種類① 自立型
背筋を伸ばし、前足を軽く床につけてバランスを取るスタイルです。
体幹や筋力がしっかりしている証拠でもあり、健康な猫がリラックスタイムに見せることが多い座り方です。
この姿勢の後、すぐにスタスタと歩いたり、軽やかにジャンプができたりするなら、過度な心配はいりません。
スコ座りの種類② 腹筋型
お腹に力を入れ、壁などに頼らず上半身をしっかり起こすスタイルです。
前足が宙に浮いていることもあり、最も「人っぽい」見た目になります。
これも基本的には個性の一つですが、長時間この姿勢を崩さない場合や、頻繁に行う場合は要注意です。
後述する「痛みのサイン」が隠れていないか、念のため観察してください。
スコ座りの種類③ 背もたれ型
壁、家具、クッションなどに体を預けて行うスタイルです。
単に楽をしているだけの場合もありますが、何かにもたれかかることで、関節や腰への負担を逃がそうとしている可能性も考えられます。
特に、シニア猫やスコティッシュフォールドがこの座り方を好む場合は、関節トラブルの可能性も視野に入れてチェックしましょう。
なぜスコ座りをするのか
猫がスコ座りをする理由は、主に以下の3つが挙げられます。
1. グルーミングがしやすいから
お腹や内股は、通常の座り方では舐めにくい場所です。スコ座りはお腹を広げる体勢になるため、この姿勢で熱心に毛づくろいをする猫は多くいます。
2. リラックスしているから
急所であるお腹を無防備に晒すスコ座りは、警戒心ゼロの証。「ここは安全だ」「今はのんびりしたい」という気持ちの表れであることが多いです。
3. 体が柔らかいから
猫は関節の可動域が広く、柔軟性に優れています。特に若い猫や活発な猫の場合、単に「体が柔らかいからできる楽な姿勢」として行っていることもあります。
スコ座りが「痛みのサイン」である可能性
ここからが、飼い主さんに最も知っておいていただきたいポイントです。
スコ座りは正常な行動である一方、「関節や骨の痛みを和らげるための姿勢」であるケースも否定できません。
以下の様子が見られたら要注意です。
歩き方がおかしい
歩幅が狭い、足を引きずるように歩く、左右で歩き方が違うなど、歩行に違和感がある場合は関節トラブルが疑われます。
高い場所に登らなくなった
以前は軽々と登っていたキャットタワーやソファに乗らなくなった場合、ジャンプ時の痛みを避けている可能性があります。
体を触ると嫌がる・怒る
足先、関節、尻尾の付け根などを触った際に、極端に嫌がったり怒ったりする場合、その部位に痛みを感じているサインかもしれません。
特にスコティッシュフォールドは、遺伝的に「骨軟骨異形成(こつなんこついけいせい)」という骨や軟骨の病気になりやすく、その症状の一つとしてスコ座りが現れることがあります。
「スコ座り」に関するよくある質問
Q1. スコ座りは身体のどこに負荷がかかりますか?
主に、股関節・膝・足首といった後ろ足の関節や、座り姿勢を支える腰に負担がかかります。長時間または頻繁に行う場合は注意が必要です。
Q2. スコ座りを止めさせたほうがいいですか?
短時間で終わり、その他の行動に異常がなければ問題ありません。ただし、「急に頻度が増えた」「同時に元気がない」といった変化がある場合は、受診を検討してください。
Q3. スコ座りをする=病気ですか?
スコ座り自体は病気ではありません。しかし、病気の「症状」として現れることがある行動です。「スコ座り+歩き方の異常」など、他の症状と組み合わせて判断することが大切です。
【まとめ】スコ座りは可愛い特技だが、関節トラブルのサインである可能性も
スコ座りは、猫が見せる愛らしい個性の一つであり、多くの場合は心配ありません。
しかし、急に回数が増えたり、歩き方が変わったり、ジャンプを嫌がるといったサインが重なる場合は、関節の痛みや病気が隠れている恐れがあります。
「可愛いから大丈夫」と自己判断せず、いつもと違う様子があれば早めに動物病院へ相談しましょう。
その「気づき」が、愛猫の健康寿命を守ることにつながります。
参考文献
Scottish Fold|The International Animal Welfare Science Society
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あの人間のような座り方は、確かに愛らしいですよね。でも、その可愛さの裏に「痛みのサイン」が隠れている可能性があります。特にスコティッシュフォールドの飼い主様は、座り方だけでなく「歩き方」や「ジャンプの様子」もセットで観察してください。「いつもと違うかも?」という小さな違和感こそが、愛猫のSOSです。不安な時は迷わず獣医師に相談し、早期発見につなげましょう。
監修・うさパラ コンテンツ制作チーム